未経験から金融コールセンターで発信業務に挑戦した50代主婦の体験記です。
「金融コールセンターは大変そう…」と思う方も多いかもしれませんが、実際には資格や金融知識を身につけ、働き方の選択肢を広げるチャンスでもあります。
この記事では、
- 発信業務の仕事内容とリアルな大変さ
- 声の印象を活かすコミュニケーションの工夫
- 証券外務員・生保・損保資格の取得体験とその活かし方
をまとめています。
50代から再就職を考える方や、金融コールセンターに興味がある方の参考になれば嬉しいです。
40代主婦の再就職は「金融コールセンター」から
「そろそろ働かないと」──そう思っても、ブランクの長い主婦にできることは何だろう?
そんな不安から始めた再就職で、私が選んだのは 発信型の金融コールセンター でした。
私が金融コールセンターに再就職したのは40代半ばの頃。
そして今50代になり、そのときに得た知識や資格は、その後の金融事務の仕事や転職活動に大きな武器となっています。
「コールセンターはきつい仕事」というイメージもありましたが、実際に働いてみると 未経験でも挑戦できる入口 であり、さらに金融知識と資格を得られる貴重な場だったのです。
私の経歴と派遣・再就職までの道のり
これまでの専業主婦のあとの職歴はこんな感じです。新卒で入社したのは保険業界でした。その後の職歴は以下の通りです。
- A銀行系コールセンター:6年
- B銀行系コールセンター:1年
- 保険系コールセンター:短期含め2社
- 金融系(ideco)コールセンター:短期
- 金融系事務職:3社
- 現在:銀行での融資事務&電話業務(5年目)
夫は単身赴任、子どもたちの学費もかかる時期。再就職に求めたのは「通勤しやすい・家庭と両立できる」こと。条件に合ったのが、近所の金融系コールセンターでした。
より詳しい転職ストーリーはこちら▼
👉【50代転職のリアル】転職迷子から学んだ“自分に合う働き方と必要なスキル”
金融コールセンターで必須の資格とは?|証券外務員・生保・損保の取得体験
コールセンターでも、金融商品を扱う部署となるため資格が必須です。
私が取得したのは、以下の資格でした。
- 証券外務員(二種・一種)
- 生命保険募集人資格(一般課程試験、専門課程試験、変額保険販売資格試験、応用課程試験、外貨建保険販売資格試験)
- 損害保険募集人資格(基礎単位、商品単位)
子育てと家事をしながらの勉強は本当に大変でした。若いころと違い、アラフォー世代(当時)の記憶力低下も痛感しましたが、同期と励まし合いながら合格を重ねました。
転職先でDCプランナー、ファイナンシャルプランナー(FP)、宅地建物取引士(宅建)などの資格取得を考えたこともあります。資格についてはまた別記事でまとめる予定です。
✅資格を取ったことは、金融コールセンターで働く上で必要条件でしたが、転職活動でも大きな武器になりました。まず履歴書に「証券外務員・生保・損保資格」と書けることは、業界では即戦力となります。実際に面接で「これだけ資格を取ったということは努力できる人なんですね」と言われたこともあります。若いときに取得したわけではなく、アラフォーになってから勉強して合格したという点が、かえって評価されました。
証券会社や銀行出身者なら外務員資格は当然持っていますが、未経験から挑戦した私にとっては「努力して得た証明」。
この経験は「知識を得ただけでなく、続ける力や学び直す力がある」という自己PRにもつながりました。
生命保険募集人資格の特徴(私の時代)
当時は「会社ごとに取り直し」が必要で、転職するたびに試験を受け直しました。
調べたところ「移管」という制度で前職の資格を持ち越せる場合もあるそうですが、私は退職=資格失効となっていました。そのため、新しい会社に入ると再度一般課程試験から受験が必要でした。そのため合計3回受けています。損害保険募集人資格も更新手続きが必要みたいです。
- 移管できない場合 → 試験合格~登録完了まで1〜3ヶ月かかる
- 有効期限があるようで更新手続きが必要
✅なお、生命保険募集人資格や損害保険募集人資格の「移管」や「持ち運び」の扱いは、ケースによる異なる場合、制度や時期によって変わる可能性があります。
実際に受験・勤務を考える場合は、必ず最新の公式情報や勤務先の指示を確認してくださいね。
発信型コールセンターの仕事|声の印象を活かすコミュニケーション術
発信型コールセンターでは、声の印象がすべてです。
研修で学んだのは「笑声(えごえ)」──笑顔で話すことで、声に明るさや安心感が宿ります。
また、心理学で有名な「メラビアンの法則」では、言葉そのものよりも声のトーンや雰囲気のほうが印象に影響する割合が高いとされます。
電話応対はまさにその通りで、「どう話すか」が信頼につながると実感しました。
✅コールセンターでよく研修で使われるメラビアンの法則とは?
「コミュニケーションにおける言語、聴覚、視覚の影響の割合を示す法則のこと。人が受ける印象のうち、言葉の内容はたった7%。声のトーンなど聴覚情報は38%を占める」だそうです。
コールセンターに向いている人とは?必要なスキルと適性
発信型コールセンターの大変さは、受電とは少し違います。
今の時代はそもそも電話に出てもらえないことが多く(笑)、根気よくかけ続けることが前提です。
出てもらえても、すぐに断られることもしばしば。
そこで大切なのは「かける勇気とかけ続ける根気」、そして「慣れ」。
慣れてしまえば、リズムが出来て、体の方で動いてくれるようになります。
ただし、厳しい成約ノルマのある職場はやはりハードかもしれません。件数ノルマだけの環境なら続けやすいと思います。
50代主婦が発信業務を続けられた理由|勇気と根気で乗り越えた工夫
緊張しやすい私は、心の準備なしになかなか架電することはできませんでした。
そこで:
- 顧客履歴を事前に読み込む
- 想定問答を準備する
- クレーム対応時のイメトレしておく
といった工夫を重ねました。こうして「安心材料」を揃えることで、少しずつ度胸と自信をつけていきました。
金融コールセンターで得られたもの|資格・金融知識・コミュニケーション力
- 金融知識:株、投資信託、国債、保険商品など、働きながら実践的に学べた
- 資格:証券外務員・生保・損保資格の取得経験は、後の転職や金融事務で武器になった
- コミュニケーション力:声で伝えるスキルは、その後の事務の仕事や面接でも役立った
発信コールセンターは単調できつい面もありますが、「誰でも挑戦できる入口」であり、「知識と資格を得てキャリアを広げられる場」でもあります。
まとめ|50代からでも金融資格とコールセンター経験はキャリアの武器になる
- コールセンター発信業務は未経験からでも始めやすい
- 金融資格を取ることで、知識もキャリアも広がる
- 資格取得の大変さを乗り越えた経験は、その後の仕事に直結する
「きついだけ」と思われがちな仕事でも、続ければスキルと知識が残ります。
50代からでも、金融知識や資格は必ずキャリアの武器になります。
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